2026年(令和8年)1月18日、新春の広島を舞台に「第31回 全国都道府県対抗男子駅伝競走大会(通称:ひろしま男子駅伝)」が開催されます。
中学生、高校生、社会人・大学生が一本のタスキをつなぐこの大会は、郷土の誇りをかけた熱いドラマが生まれる冬の風物詩です。
観戦において最も重要なのが、各区間の「距離」と「選手の世代」を正しく把握することです。どこで誰が走り、どの区間が勝負の分かれ目になるのかを知れば、レースの展開をより深く楽しめます。本記事では、2026年大会の全コース詳細と攻略ポイントを徹底解説します。
| 項目 | 詳細データ |
|---|---|
| 大会名 | 天皇盃 第31回 全国都道府県対抗男子駅伝競走大会 |
| 開催日 | 2026年1月18日(日)12:30スタート |
| コース | 平和記念公園前発着(7区間 48.0km) |
| 出場チーム | 全47都道府県 |
全国都道府県対抗男子駅伝2026の区間距離と全7区間の詳細データ
本大会の最大の特徴は、総距離48.0kmを世代の異なる7人のランナーでつなぐ点にあります。ここでは、勝敗を左右する「全国都道府県対抗男子駅伝 2026 区間距離」の全容と、各区間に配置される選手の世代や役割について詳細に解説します。
第1区(7.0km)高校生|流れを作るスピードスターの競演
スタートの号砲とともに平和記念公園前を飛び出す第1区は、7.0kmの高校生区間です。ここは各都道府県の高校生エースクラスが投入されることが多く、チーム全体の流れを決定づける極めて重要なポジションとなります。スタート直後の混戦からいち早く抜け出し、好位置をキープする位置取りの巧さが求められます。
コースは平和大通りから宮島街道へと入り、広電井口駅東の中継所を目指します。平坦な道のりですが、集団走となるため接触や転倒のリスクもあり、冷静なレース運びが必要です。ここでの出遅れは、後続の中学生や社会人ランナーに大きなプレッシャーを与えるため、トップと秒差でつなぐことが最低条件となります。
第2区・6区(3.0km)中学生|順位を激変させるジュニアの爆発力
第2区と第6区は、大会最短となる3.0kmの中学生区間です。距離が短い分、最初から最後まで全力疾走に近いスピードが求められ、一瞬の判断ミスが命取りになります。特に第2区は、1区で作られた流れを加速させる役割を担い、ごぼう抜きが見られる最もエキサイティングな区間の一つです。
第6区は復路に位置し、アンカーへとタスキを渡す最終調整の役割を果たします。レース終盤で疲労が溜まる時間帯ですが、ここで順位を一つでも上げておくことが、最終区間での逆転劇につながります。将来の陸上界を担うスーパー中学生たちが、驚異的な区間記録を叩き出す瞬間にも注目です。
第3区(8.5km)社会人・大学生|エースが集う前半の最長区間
第3区は8.5kmを走る社会人・大学生区間であり、前半戦の最大の山場となります。海老園交差点をスタートし、世界遺産・宮島の対岸である宮島口ロータリーを目指すこのコースは、各チームの主力が集結する「エース区間」として知られています。実業団や箱根駅伝で活躍した有名選手が多数登場します。
海沿いのコース特有の風が選手を苦しめることもあり、ペース配分が非常に難しい区間です。ここでトップに立つ、あるいは先頭集団に食らいつくことができれば、優勝への視界が一気に開けます。チームの順位を大きく押し上げる力走が期待され、各県の「大黒柱」としての真価が問われるステージです。
第4区・5区(5.0km・8.5km)高校生|つなぎ区間で試される選手層
折り返し地点を挟む第4区(5.0km)と第5区(8.5km)は、再び高校生が担当します。第4区は宮島口からJR阿品駅南までの短い距離ですが、折り返し後のコース取りや、風向きの変化に対応する柔軟性が求められます。距離が短い分、スピードランナーが起用される傾向にあります。
第5区は8.5kmと高校生区間の中では最長距離を誇り、スタミナと精神力が試されるタフな区間です。ここでは各校の準エース級や、ロードに強い選手が起用されることが多く、ここでの粘りが後半戦の順位を安定させます。地味ながらも、チームの総合力が如実に表れる「いぶし銀」の区間と言えるでしょう。
第7区(13.0km)社会人・大学生|勝負を決する最長アンカー区間
最終第7区は、全区間で最も長い13.0kmを走る社会人・大学生区間です。草津橋から平和記念公園前を目指し、広島市内をぐるりと一周するコース設定となっています。この区間だけで順位が大きく入れ替わることが頻繁にあり、最後まで勝負の行方が分からないスリリングな展開が約束されています。
市街地特有の多くの橋を渡るため、細かいアップダウンが選手の脚を削っていきます。単独走になることも多く、自分自身との戦いに打ち勝つ強いメンタルが必要です。ゴールテープを切るその瞬間まで、郷土の期待を背負って走り抜けるアンカーたちの姿は、見る者の心を打つ感動的なフィナーレを演出します。
広島の地形を攻略せよ!コース特徴と気象条件の完全分析

ひろしま男子駅伝のコースは比較的フラットだと言われていますが、実際には選手を苦しめる隠れた難所がいくつも存在します。タイムに影響を与える地形的な特徴や、広島特有の気象条件を理解することで、レースの深層が見えてきます。
平和大通りから宮島街道への変化と路面状況
スタート・ゴール地点となる平和大通りは道幅が広く走りやすいですが、宮島街道に入ると景色は一変します。路面状況や道幅の変化に対応しながら、リズムを崩さずに走ることが求められます。特に往路では、集団の中での位置取りが難しく、接触による転倒などのアクシデントに注意が必要です。
また、路面電車と並走する区間もあり、独特の景観の中を走ることになります。都市型マラソンとは異なる、ローカル色豊かなコース設定もこの大会の魅力の一つですが、選手にとっては集中力を維持するのが難しい環境でもあります。常に周囲の状況を把握し、冷静な判断を下す能力が不可欠です。
瀬戸内海からの海風がもたらすレースへの影響
コースの大部分が瀬戸内海沿いに設定されているため、海からの風がレース展開を大きく左右します。特に第3区から第5区にかけての宮島対岸エリアでは、風向きによって体感温度や走行負荷が劇的に変化します。追い風になれば高速レースになりますが、向かい風の場合はタイムが伸び悩みます。
ベテランのランナーは、前の走者を風除けに使うなどの駆け引きを巧みに行います。逆に経験の浅い中高生ランナーは、風の影響をまともに受けてペースを乱してしまうこともあります。当日の風速と風向は、順位予想をする上で決して無視できない重要なファクターとなります。
最終7区に待ち受ける「橋」のアップダウン地獄
アンカーが走る第7区は、広島市内のデルタ地帯を走るため、多数の川を越える必要があります。これに伴い、橋を渡るたびに細かいアップダウンが繰り返され、ボディブローのように選手の体力を奪っていきます。平坦に見えて実は過酷な、このコース最大の難所と言えます。
特にラスト数キロでのアップダウンは、足が止まりかける選手にとって精神的な壁となります。ここでスパートをかけられるか、あるいはペースを維持できるかが、勝負の分かれ目になります。橋の勾配を味方につけ、リズムよく駆け上がれる選手が、最終的な勝者となることが多いのです。
世代を超えたタスキリレー!各年代に求められる戦略的役割
この大会の醍醐味は、中学生、高校生、社会人が同じチームで戦う「世代間連携」にあります。それぞれの世代には明確な役割があり、チームとして機能するためには、各年代の特性を最大限に活かす戦略が必要です。
中学生区間(3km)での「貯金」と「我慢」
中学生ランナーにとって、全国の舞台は未知の領域です。3kmという短距離区間では、プレッシャーに負けずに自分の走りをすることが求められます。上位チームの中学生は、さらに後続を引き離す「貯金」を作ることが期待され、下位チームの選手は、少しでも前との差を詰める「我慢」の走りが重要です。
また、中学生の好走はチーム全体に勢いを与えます。「後輩が頑張ったんだから」と、続く高校生や社会人選手が奮起するケースは少なくありません。精神的な起爆剤としての役割も担っており、彼らのひたむきな走りがチームの士気を高める重要な要素となっています。
高校生区間(5km〜8.5km)の層の厚さが勝敗の鍵
全7区間中3区間を占める高校生は、チームの屋台骨を支える存在です。強豪校を擁する県は選手層が厚く、区間配置のバリエーションも豊富です。エースを1区に置くか、それとも長い5区に温存するか、監督の采配が光るポイントでもあります。
高校生ランナーは、全国高校駅伝(都大路)の経験者も多く、高いレベルでの競り合いに慣れています。しかし、社会人選手とタスキを渡す場面では、スピード差やリズムの違いに戸惑うこともあります。世代間のつなぎをスムーズに行えるかどうかが、タイムロスを防ぐ鍵となります。
社会人・大学生が背負う「県代表」としての責任
チームの精神的支柱となるのが、社会人・大学生ランナーです。彼らは単に速いだけでなく、若い選手たちをリードし、落ち着かせる役割も担います。特に実業団選手は、プロとしてのプライドをかけ、格の違いを見せつける走りが求められます。
故郷のユニフォームを着て走ることは、所属チームで走るのとは違った特別な重圧があります。しかし、そのプレッシャーを力に変え、圧倒的なパフォーマンスを発揮するのが一流の証です。彼らの背中を見て育つ次世代のランナーたちにとって、その走りは最高の教科書となります。
過去のデータから読み解く2026年大会の展望と記録
歴史ある本大会には、数々の名勝負と記録が刻まれています。過去のデータを分析することで、2026年大会の傾向や注目すべきポイントが見えてきます。ここでは、記録の観点からレースを展望します。
長野・兵庫など「駅伝王国」の強さとその理由
歴代の優勝チームを見ると、長野県や兵庫県などの常連校が名を連ねています。これらの県に共通するのは、育成システムの充実と、世代を超えた連携の強さです。中学生から社会人まで一貫した強化体制が整っており、毎年安定した強さを発揮しています。
特に長野県は、高地トレーニングの環境や、佐久長聖高校を中心とした強力なネットワークが強みです。2026年大会でも優勝候補の筆頭に挙げられることは間違いありません。他県がどのようにして「駅伝王国」の牙城を崩すのか、その戦略に注目が集まります。
驚異の区間記録と更新の可能性
各種目における技術革新やトレーニング理論の進化により、区間記録は年々更新され続けています。特に近年はシューズの進化が著しく、高速レース化に拍車をかけています。2026年大会でも、気象条件さえ整えば、新たな区間新記録が誕生する可能性は十分にあります。
注目は、成長著しい高校生区間と、実力者が揃うアンカー区間です。過去の偉大な記録に挑む若きランナーたちの挑戦は、見る者に大きな興奮を与えます。記録更新のアナウンスが流れた瞬間、会場全体がどよめきと歓声に包まれることでしょう。
「ふるさと選手制度」がもたらす戦力均衡と波乱
本大会独自のルールである「ふるさと選手制度」は、進学や就職で地元を離れた選手が、出身地から出場できる制度です。これにより、選手層の薄い県でも強力な助っ人を招集することが可能となり、戦力の均衡化が図られています。
箱根駅伝で活躍したスター選手が、意外な県の代表として走る姿が見られるのもこの制度のおかげです。故郷への恩返しを誓う彼らの走りは、時に予想外の順位変動を引き起こし、レースをより予測不能で面白いものにしています。
現地観戦&テレビ視聴ガイド|感動を逃さないためのポイント

年に一度のビッグイベントを存分に楽しむためには、事前の準備が欠かせません。現地で声援を送る場合も、テレビの前で応援する場合も、知っておくと便利な情報や楽しみ方を紹介します。
テレビ放送とネット配信で全区間をチェック
大会の模様は、NHK総合テレビで全国生中継されるのが通例です。また、ラジオ放送やインターネットでの同時配信も行われており、外出先からでもレースの状況をリアルタイムで確認できます。特にネット配信では、特定の選手を追った映像など、テレビとは違った視点での観戦が可能な場合もあります。
データ放送や公式サイトの速報システムを活用すれば、通過順位や区間タイムを瞬時に把握できます。複数のデバイスを駆使して、映像とデータの両面からレースを分析するのも、現代的な駅伝観戦の楽しみ方の一つです。
沿道での応援マナーと穴場スポット
現地で観戦する場合は、マナーを守って気持ちよく応援することが大切です。コースへの飛び出しや、選手の進路を妨げる行為は厳禁です。また、混雑するスタート・ゴール地点を避け、比較的空いている沿道のポイントを探すのも賢い方法です。
おすすめは、中継所付近や折り返し地点などの、選手の動きが大きく変わるポイントです。タスキ渡しの瞬間や、駆け引きが行われる場面を間近で見ることができます。ただし、交通規制の情報は事前に必ず確認し、移動には公共交通機関を利用するようにしましょう。
レース後の「平和記念公園」で味わう余韻
フィニッシュ地点である平和記念公園には、全国から集まった特産品のブースや、地元広島のグルメが楽しめる屋台が出店されることが多く、お祭りムード満点です。レースの興奮冷めやらぬ中、ご当地グルメに舌鼓を打つのも、現地観戦ならではの楽しみです。
また、全力を出し切った選手たちが、互いの健闘を称え合う姿を間近で見られるチャンスもあります。激闘を終えた後の爽やかな笑顔は、スポーツの素晴らしさを改めて感じさせてくれます。レースの余韻に浸りながら、広島の冬を五感で楽しんでください。
まとめ:第31回大会はここで決まる!
2026年1月18日に開催される「第31回 全国都道府県対抗男子駅伝」は、全7区間48.0kmにわたるドラマチックなレースが展開されます。改めて、観戦の際に注目すべき重要ポイントを整理します。
- 第1区の高校生: 7.0kmのスタートダッシュでレースの流れが決まる。
- 第3区のエース対決: 8.5kmの主要区間で、社会人・大学生が順位を大きく動かす。
- 第7区のアンカー勝負: 13.0kmの最長区間、橋のアップダウンを制した者が栄冠を掴む。
- 世代間の連携: 中学生のスピードと粘りが、チーム全体の士気を左右する。
区間距離という数字の裏には、各都道府県の戦略と選手たちの汗と涙が詰まっています。今回解説したポイントを頭に入れてレースを見れば、単なる順位争い以上の深い感動を味わえるはずです。あなたの故郷のチームは、今年どのような走りを見せてくれるでしょうか。ぜひ、テレビの前で、あるいは現地広島で、熱い声援を送ってください。


