広島の冬を熱く焦がす全国都道府県対抗男子駅伝は、世代を超えたランナーたちが襷をつなぐドラマチックなレースです。中でも第2区から第3区へと切り替わる第2中継所は、スピード自慢の中学生から力強い社会人ランナーへとバトンが渡る重要な転換点として知られています。
多くの駅伝ファンが詰めかけるこのポイントは、単なる中継地点以上の熱気に包まれる場所です。しかし、事前の情報なしに訪れると、予想以上の混雑や交通規制に巻き込まれ、肝心の選手通過を見逃してしまう可能性も否定できません。
この記事では、現地での観戦体験に基づき、海老園交差点を最大限に楽しむための情報を網羅しました。
- 第2中継所(海老園交差点)の正確な位置とコース特徴
- 中学生区間から社会人区間への展開予測
- 当日の交通規制と推奨アクセス方法
- 現地で慌てないための観戦・周辺スポット情報
全国都道府県対抗男子駅伝の第2中継所(海老園交差点)を徹底解剖
レースの序盤を締めくくる第2中継所は、海老園交差点という交通の要衝に設置されます。ここでは、スピードに乗った中学生ランナーが最後の力を振り絞り、チームの命運を握る社会人エースへと襷を託す、非常に緊張感の高いシーンが展開されます。
海老園交差点のロケーションと重要性
海老園交差点は、広島市佐伯区に位置し、宮島街道(国道2号線)とそこから分岐する道路が交わる主要なポイントです。第1区から続く平坦かつ高速なコースを経由してきたランナーたちが、ここで直角に近いカーブを切りながら中継所へと飛び込んできます。
この場所は、単に襷を渡すだけの場所ではありません。直線のスピード勝負から、コーナリングの技術、そして次の区間へ向けた位置取りの駆け引きが凝縮されており、観戦者にとっては一瞬たりとも目が離せないスペクタクルな空間となっています。
さらに、沿道には多くの地元住民や応援団が詰めかけ、広島市内でも屈指の応援熱量を誇るエリアです。選手の息づかいまで聞こえてきそうな距離感で、全国の精鋭たちの走りを体感できるのが、この中継所最大の魅力と言えるでしょう。
第2区中学生ランナーのラストスパート
第2区は3.0kmという短い距離設定であり、全国から選抜された中学生ランナーたちが驚異的なハイペースで駆け抜けます。彼らにとって海老園交差点は、短距離走のような激しいレースのゴール地点であり、チームへの責任を果たす最後の踏ん張りどころです。
中学生特有のバネのある走りや、恐れを知らない突っ込みは見応え十分で、順位が目まぐるしく入れ替わることも珍しくありません。トップ集団が団子状態でなだれ込んでくることもあれば、独走態勢で余裕を持って襷を渡す選手もおり、展開は予測不可能です。
彼らが最後の力を振り絞り、苦悶の表情を浮かべながらも懸命に腕を振る姿には、見る者の胸を打つ純粋なエネルギーが溢れています。将来の箱根駅伝やオリンピックを目指す原石たちの輝きを、この場所で目撃することができるのです。
第3区社会人ランナーへの襷リレー
第2中継所最大の見どころは、勢いよく飛び込んでくる中学生と、それを受け取る社会人ランナーとの襷リレーの瞬間です。第3区は8.5kmという主要区間であり、各都道府県を代表する実業団のトップ選手や、世界を知るベテランたちが待ち構えています。
身長差や体格差のある中学生から社会人への受け渡しは、タイミングを合わせるのが難しく、一瞬のミスが大きなタイムロスにつながります。それゆえに、両者が声を掛け合い、スムーズに襷がつながった瞬間の安堵と高揚感は、現場でしか味わえない感動があります。
社会人ランナーは襷を受け取った瞬間、まるでスイッチが入ったかのように猛然と加速していきます。その圧倒的なプロフェッショナルの走りを目の当たりにすることで、駅伝という競技の奥深さと、世代をつなぐ絆の強さを肌で感じることができるでしょう。
中継所特有の混雑と観戦の雰囲気
海老園交差点付近は、中継所という性質上、各チームのコーチや付き添い、報道陣、そして多くの観客でごった返します。特に先頭ランナーが通過する予定時刻の前後30分間は、身動きが取れないほどの人口密度になることを覚悟しなければなりません。
しかし、その混雑こそが駅伝観戦の醍醐味でもあります。周囲の観客と一体となって選手に声援を送ったり、実況放送に耳を傾けて戦況を見守ったりする時間は、テレビ観戦では味わえないライブ感に満ちています。
中継所の独特な緊張感、選手の招集コール、ウォーミングアップをする次走者の集中した表情など、レース本番以外の要素も楽しめるのが現地観戦の特権です。早めに場所を確保し、その場の空気を全身で楽しむことをおすすめします。
過去の名場面と海老園のドラマ
海老園交差点では、過去に数々の名勝負やドラマが生まれてきました。中学生が区間新記録を叩き出してトップに躍り出たり、あるいは思わぬアクシデントで順位を大きく落としたりと、筋書きのないドラマが毎年繰り広げられています。
時には、優勝候補と目されていたチームがここで大きく遅れをとる波乱が起きることもあります。逆に、下馬評の低かったチームが驚異的な追い上げを見せ、ここを境に一気に上位へと食い込んでいく下克上の起点となることも少なくありません。
歴史を知るファンにとっては、「あの年のあの選手の走りが忘れられない」という記憶が刻まれた場所でもあります。今年はいったいどのようなドラマが生まれ、新たな伝説が刻まれるのか、その目撃者となる期待感を持って現地を訪れてみてください。
アクセス攻略|交通規制とスムーズな移動手段

駅伝当日は大規模な交通規制が敷かれるため、普段通りの移動感覚で向かうと痛い目を見ることになります。特に海老園交差点周辺は規制の重点エリアとなるため、公共交通機関の利用が絶対条件となります。
最寄り駅からの徒歩ルートと所要時間
海老園交差点へのアクセスで最も確実なのは、鉄道を利用することです。最寄り駅はJR山陽本線の「五日市駅」または広島電鉄宮島線の「広電五日市駅」となり、両駅は隣接しているためどちらを利用しても便利です。
駅から中継所までは徒歩で約10分から15分程度の距離ですが、当日は観戦客の流れがあるため、迷うことはまずありません。ただし、歩道も混雑するため、通常よりも移動に時間がかかることを見越して、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。
また、広島電鉄の「佐伯区役所前駅」からも徒歩圏内であり、混雑状況によっては一つ手前の駅で降りて歩くという選択肢も有効です。いずれにしても、駅からの徒歩移動を含めた時間配分を事前にシミュレーションしておきましょう。
自家用車での来場が推奨されない理由
はっきり申し上げますが、全国都道府県対抗男子駅伝の観戦に自家用車を利用することは極めてリスクが高いです。コース周辺の道路は長時間にわたって車両通行止めとなり、う回ルートも大渋滞が発生することが常態化しています。
海老園交差点周辺にはコインパーキングも点在していますが、当日は早朝から満車になることがほとんどです。空き駐車場を探して周辺を彷徨っている間に交通規制が始まり、身動きが取れなくなるという最悪のケースも十分に考えられます。
さらに、近隣の商業施設への無断駐車は厳禁であり、トラブルの原因となります。快適に観戦を楽しむためにも、車での来場は潔く諦め、定時性が確保された公共交通機関を利用するのが賢明な判断と言えるでしょう。
当日の交通規制タイムスケジュール
第2中継所付近の交通規制は、ランナーが通過するかなり前の時間帯から開始されます。例年、海老園交差点を含む国道2号線や宮島街道は、正午過ぎから午後1時半頃にかけて全面通行止めや車線規制が行われます。
規制時間はレースの進行状況によって前後する可能性がありますが、一度規制が始まると解除されるまで車両の横断すらできなくなります。特に交差点を渡って反対側に移動したい場合は、規制開始前に移動を済ませておく必要があります。
公式サイトや広島県警が発表する最新の交通規制情報を事前に確認し、スマートフォンの画面キャプチャなどで保存しておくと安心です。規制情報は観戦の生命線とも言える重要なデータですので、必ずチェックしておきましょう。
観戦ポジションの選び方と当日の注意点
海老園交差点には多くの観戦者が集まりますが、立つ位置によって見える景色や感じられる迫力は大きく異なります。ここでは、より良い体験を得るためのポジション選びと、守るべきマナーについて解説します。
中継所エリアでのベストスポット
最も人気があるのは、やはり中継ラインの真横や、選手が飛び込んでくる直線の見通しが良い場所です。ここでは選手の表情や襷渡しの瞬間を間近で見ることができますが、競争率が非常に高く、数時間前からの場所取りが必要になることもあります。
少し視点を変えて、中継所を過ぎた直後のエリアもおすすめです。ここでは襷を受け取ったばかりの社会人ランナーが加速していく力強い背中を見送ることができ、これから始まる長い区間への決意を感じ取ることができます。
また、交差点のコーナー付近は、選手が減速と加速を繰り返す技術的なポイントであり、足運びや体の使い方を観察するのに適しています。自分が見たいシーンに合わせて、柔軟に場所を選ぶことが満足度の高い観戦につながります。
トイレや休憩場所の確保について
長時間の屋外観戦において、トイレや休憩場所の確保は切実な問題です。海老園交差点周辺には、コンビニエンスストアや公共施設がいくつかありますが、当日はどの施設もトイレ待ちの長い列ができることが予想されます。
五日市駅周辺で事前に済ませておくのが鉄則ですが、現地では佐伯区役所などの公共施設が開放されている場合もあります。ただし、レース直前に行きたくなっても身動きが取れないため、水分補給のペース配分には十分注意してください。
寒さ対策として、温かい飲み物を持参したり、使い捨てカイロを用意したりすることも忘れてはいけません。身体が冷え切ってしまうと観戦どころではなくなってしまうため、防寒対策は万全にしておきましょう。
観戦時のマナーと持ち込み禁止事項
多くの人が集まる場所だからこそ、一人ひとりのマナーが問われます。コース内に身を乗り出しての写真撮影や、三脚・脚立を使用しての場所取りは、選手の走行妨害になるだけでなく、周囲の観客への迷惑となるため厳禁です。
また、横断幕やのぼり旗を掲げる際も、後方の人の視界を遮らないよう配慮が必要です。特に風が強い日は、掲示物が飛ばされてコースに入ってしまう危険性もあるため、管理には細心の注意を払わなければなりません。
ゴミは必ず持ち帰る、大声での会話は控えるなど、基本的なマナーを守ることで、全員が気持ちよく応援できる環境を作ることができます。選手へのリスペクトを忘れず、良識ある行動を心がけましょう。
レース展開を読む|第2区・第3区のデータ分析
観戦をより深く楽しむためには、通過予想時刻や過去のデータを頭に入れておくことが有効です。いつ頃トップが来るのか、どのチームが注目なのかを知っているだけで、応援の熱量も変わってきます。
先頭ランナーの通過予想時刻
例年のペース配分から予測すると、第2中継所に先頭ランナーが到着するのは、スタートから約40分後、つまり午後1時10分頃となります。ただし、レース展開や当日の気象条件によっては、数分のズレが生じる可能性があります。
そのため、午後1時を過ぎたら、いつ選手が来ても良いように心の準備をしておく必要があります。スマートフォンの速報サイトやラジオの実況中継を活用し、リアルタイムで先頭との距離感を把握しておくと、決定的瞬間を逃さずに済みます。
また、先頭通過後も続々と選手がやってきます。繰り上げスタートなどのルールがある大会では、後方集団の通過時刻も気になるところですが、第2中継所ではまだタイム差が小さいため、比較的途切れることなく選手が通過します。
注目チームと有力選手の傾向
全国都道府県対抗男子駅伝は、各県の代表が誇りをかけて戦います。優勝候補の常連である長野、兵庫、埼玉などの強豪チームは、この第2区・第3区で確実に上位をキープし、後半への流れを作ろうと画策します。
特に第3区の社会人区間には、ニューイヤー駅伝で活躍したトップランナーがエントリーすることが多く、彼らの走りは圧巻です。地元広島チームも、このエリアでは特に大きな声援を受けて走るため、彼らの通過時には沿道のボルテージが最高潮に達します。
パンフレットや公式サイトで選手名鑑をチェックし、自分が応援する県の選手や、注目の学生ランナーを事前にリストアップしておくと、観戦の解像度がグッと上がります。ゼッケン番号とユニフォームの色を覚えておくだけでも、発見しやすくなります。
繰り上げスタートと通過タイムの目安
駅伝には残酷なルールである「繰り上げスタート」が存在しますが、第2中継所の時点では、トップとの差がそこまで大きく開かないため、繰り上げが発生することは稀です。しかし、アクシデント等で大きく遅れたチームがある場合は注意が必要です。
区間記録などのタイム目安を知っておくと、選手のスピード感をより具体的に理解できます。中学生区間である第2区(3.0km)のトップクラスは8分台前半で走破し、これは1kmを2分40秒台で走る計算になります。
社会人区間の第3区(8.5km)では、さらにハイレベルな持久走が展開されます。時計を見ながら、「今、この選手は区間新ペースで来ている!」といった分析を自分なりに行うのも、玄人好みの楽しみ方と言えるでしょう。
海老園周辺ガイド|観戦前後の楽しみ方

せっかく海老園まで足を運ぶのであれば、駅伝観戦だけでなく、周辺の魅力も味わって帰りたいものです。ここでは、観戦前後の空き時間に立ち寄れるスポットや、冷えた体を温めるための情報をご紹介します。
五日市駅周辺のグルメと休憩スポット
五日市駅周辺には、広島ならではのお好み焼き店や、地元で愛されるカフェなどが点在しています。観戦前の腹ごしらえや、観戦後の反省会(感想戦)を行う場所として、いくつか候補を見つけておくと便利です。
特に駅の北口・南口エリアには飲食店が集中しており、テイクアウトに対応しているお店もあります。温かい食べ物を購入して、混雑していない公園などで食べるのも、冬の駅伝観戦ならではの風情と言えるかもしれません。
ただし、駅伝当日はどのお店も混雑が予想されます。時間に余裕を持って入店するか、事前の予約が可能であれば済ませておくのが無難です。ランチ難民にならないよう、事前のリサーチが重要です。
宮島街道沿いの見どころと歴史
コースとなる宮島街道(旧西国街道)は、歴史的な街並みや史跡が残るエリアでもあります。海老園周辺にも古い商家や寺社が点在しており、レースの喧騒から少し離れて散策を楽しむことができます。
レース開始前や通過後の時間を利用して、周辺を歩いてみるのも一興です。普段は車で通り過ぎてしまう景色の中に、意外な発見があるかもしれません。地元の歴史を感じながら、次のランナーを待つのも乙なものです。
また、近くには広島工業大学などの教育機関もあり、文教地区としての落ち着いた雰囲気も持っています。駅伝というイベントを通じて、その土地の空気感や文化に触れることも、旅の醍醐味の一つです。
観戦後のスムーズな帰宅ルート
レース終了直後、特に全選手が通過した後の帰宅ラッシュは想像を絶するものがあります。最寄り駅である五日市駅や広電の電停には、一斉に人が押し寄せ、入場規制がかかる場合もあります。
混雑を避けるためには、少し時間をずらして移動するか、あえて一駅分歩いて隣の駅から乗車するといった工夫が必要です。また、可能であれば事前に帰りの切符を購入しておくか、ICカードのチャージを済ませておくことは必須です。
あるいは、レースの余韻に浸りながら近くのカフェで時間を潰し、ピークが過ぎてからゆっくり帰宅するという選択肢もあります。焦って帰ろうとしてイライラするよりも、最後まで余裕を持って楽しむ姿勢が大切です。
まとめ|海老園で駅伝の熱気を目撃しよう
全国都道府県対抗男子駅伝の第2中継所、海老園交差点は、中学生のひたむきな走りと社会人の圧倒的な実力が交錯する、レース屈指の見どころです。この場所での観戦を成功させるためのポイントを改めて整理します。
- アクセスは電車一択: JR五日市駅または広電五日市駅から徒歩で向かい、車での来場は絶対に避けること。
- 13時前には待機完了: 先頭通過は13時10分頃。混雑を見越して早めにポジションを確保する。
- 防寒対策は万全に: 長時間の待機に備え、カイロや温かい飲み物を準備し、体調管理を徹底する。
- マナーを守って応援: 通行の妨げにならないよう配慮し、選手への温かい声援を送る。
テレビ画面越しでは伝わらない、選手の荒い息遣い、襷を受け渡す際の肉声、そして沿道の熱気を肌で感じることができるのが現地観戦の最大の価値です。ぜひ、準備を万端にして海老園交差点へ足を運び、感動の瞬間を目撃してください。
あなたの声援が、故郷の看板を背負って走るランナーたちの背中を押し、新たなドラマを生み出す力になるはずです。


