2026年の元旦、群馬県の上州路を駆け抜けるニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝競走大会)がいよいよ開催されますね。
トップアスリートたちの熱い走りを応援したい一方で、地元の方やドライバーにとって最大の懸念事項となるのが大規模な「交通規制」ではないでしょうか。
元日の群馬県内は、主要幹線道路である国道17号や50号などがコースとなるため、長時間にわたる通行止めや激しい渋滞が予想されます。
「初詣に行きたいのに道が動かない」「仕事に向かうルートが封鎖されている」といったトラブルを避けるためには、事前の正確な情報収集と迂回ルートの確保が不可欠です。
この記事では、2026年大会の最新コース情報に基づいた詳細な規制時間と、地元民だからこそ知る抜け道情報を分かりやすく解説します。
まずは、主要ポイントにおける規制の目安時間を一覧で確認し、当日の行動計画にお役立てください。
| 通過地点 | 規制開始目安 | 規制解除目安 |
|---|---|---|
| 群馬県庁(スタート) | 8:30頃 | 9:20頃 |
| 高崎市役所 | 9:30頃 | 10:10頃 |
| 伊勢崎市役所 | 10:15頃 | 10:55頃 |
| 太田市役所 | 10:55頃 | 11:45頃 |
| 桐生市役所 | 11:40頃 | 12:30頃 |
| 群馬県庁(ゴール) | 13:00頃 | 14:30頃 |
ニューイヤー駅伝2026のコース全体像と交通規制の基本ルール
ニューイヤー駅伝は群馬県庁をスタート・ゴールとし、高崎、伊勢崎、太田、桐生といった県内の主要都市を巡る全長100kmのコースで行われます。
交通規制は選手が通過する「直前」から「通過後」まで行われますが、その時間は場所によって大きく異なるため注意が必要です。
基本的には、先頭ランナーが通過する約30分前から交通規制が開始され、最後尾のランナーと関係車両が通過した後に順次解除されていきます。
しかし、中継所付近やゴール地点周辺では、選手の準備や式典の関係で規制時間が通常よりも長く設定される傾向にあります。
ここでは、全7区間の詳細な動きと、それぞれのエリアで注意すべき規制のタイミングについて深掘りしていきましょう。
第1区・第2区:前橋から高崎・伊勢崎への大動脈規制

スタート地点となる前橋市の群馬県庁周辺は、朝8時30分頃から完全な交通規制が敷かれます。
特に県庁前の道路は、各チームの応援団や観客で埋め尽くされるため、車両の進入はほぼ不可能になると考えてください。
第1区は県庁から高崎市役所へ向かう12.3kmの区間で、国道17号などの主要道路を使用します。
高崎市内に入ると、高崎駅周辺の道路も混雑するため、新幹線などを利用する方は時間に余裕を持って移動することをお勧めします。
第2区は高崎市役所から伊勢崎市役所への最短距離を走る区間で、通称「インターナショナル区間」とも呼ばれます。
外国人選手を含むスピードランナーが多く走るため通過速度が速く、規制の切り替わりもスピーディーに行われるのが特徴です。
第3区・第4区:伊勢崎から太田への幹線道路封鎖
第3区は伊勢崎市役所から太田市の三菱電機群馬製作所へ向かうコースで、国道354号などの広い道路が使用されます。
このエリアは物流トラックなども普段から多い路線ですが、元日は完全に駅伝優先となり、東西の移動が寸断されることになります。
第4区は太田市内の「エース区間」として知られ、各チームの主力選手がしのぎを削る最長区間です。
太田市役所へ向かう国道407号周辺は、沿道の観客も非常に多くなるため、歩行者の横断などによる突発的な渋滞も発生しやすくなります。
第5区:強風の上州路と桐生市内の混雑
第5区は太田市役所から桐生市役所へ向かう、通称「山登り」の要素を含んだ過酷な区間です。
桐生市内への入り口付近は道幅が狭くなる箇所もあり、選手との距離が近くなるため、車両の通行規制は非常に厳格に行われます。
特に桐生中継所付近は、たすき渡しのドラマを見ようと多くのファンが集まるポイントです。
周辺の商業施設や駐車場からの出庫も一時的に制限される場合があるため、買い物などで立ち寄る際は規制時間を避ける工夫が必要です。
第6区・第7区:伊勢崎再通過から前橋ゴールへの帰還
第6区は桐生市から再び伊勢崎市へと戻るルートで、アップダウンの激しいコース設定となっています。
この時間帯になると午後に入り、初詣帰りの一般車両も増えてくるため、規制解除直後の道路は激しい渋滞に見舞われることが常です。
最終の第7区は伊勢崎市から前橋市の群馬県庁ゴールへ向かうウイニングロードです。
ゴール予想時刻の14時前後にかけて、前橋市内の国道50号や県庁周辺道路は、規制と観客の波で完全にマヒ状態になると予想されます。
国道17号・50号・354号など主要道路の具体的な影響
群馬県内の交通事情において、国道17号、50号、354号はまさに「心臓部」とも言える重要な幹線道路です。
ニューイヤー駅伝ではこれらの道路がコースとして使用されるため、県内の物流や人の流れに多大な影響を及ぼすことになります。
特に他県から群馬を通過しようと考えているドライバーにとって、これらの道路の規制状況を知らずに突入することは致命的です。
ここでは、各主要国道の具体的な規制ポイントと、絶対に避けるべき時間帯について解説します。
ナビアプリでは「通行止め」の情報がリアルタイムで反映されないこともあるため、事前の知識が最大の武器となります。
国道17号:前橋・高崎エリアの完全停止
国道17号は群馬県を南北に貫く大動脈ですが、駅伝のスタート直後とゴール直前でメインコースとして使用されます。
特に前橋市内の群馬大橋周辺や県庁前交差点は、長時間にわたって車両の通行ができなくなる最重要ポイントです。
高崎市内においても、環状線と交差するポイントなどで大規模な規制が行われ、南北の移動が著しく制限されます。
この区間を利用予定の方は、規制時間の前後1時間は避けるか、大きく東側の国道122号や西側の側道へ迂回する判断が求められます。
国道50号:前橋・伊勢崎間の東西移動寸断
北関東を東西に結ぶ国道50号は、レース終盤の第7区で選手たちがラストスパートをかける舞台となります。
片側2車線または3車線の広い道路ですが、レース中は対向車線も含めて規制がかかる場合や、片側車線のみの通行となる場合があります。
特に前橋市内へ向かう西行き車線は、ゴールを目指す選手の後ろに大会関係車両が連なるため、長時間通行止めになります。
東から前橋方面へ向かう場合は、北関東自動車道を利用するか、国道354号バイパスへ大きく迂回するのが賢明です。
国道354号:伊勢崎・太田エリアのボトルネック
伊勢崎市と太田市を結ぶ国道354号は、第3区および第4区の一部でコースとして使用されます。
この道路は近年のバイパス整備により交通量が非常に増えており、普段でも混雑しやすい箇所が多数存在しています。
駅伝当日は、太田市内の各交差点で警察官による手信号制御が行われ、信号待ちの時間が普段の倍以上になることも珍しくありません。
特に太田駅周辺やスバル工場周辺は混雑が激しいため、このエリアを通過する際は北側の県道を利用するなどの対策が必要です。
地元民が教える混雑回避のための迂回戦略

交通規制の情報を知っていても、実際にどの道を使えばスムーズに移動できるのかは、地図を見ただけでは分かりにくいものです。
ここでは、地元ドライバーが実践している「駅伝渋滞」を回避するための具体的な迂回戦略を伝授します。
基本となる考え方は、「コースとなっている道路とは立体交差する道路を選ぶ」ことと、「高速道路をバイパスとして使う」ことです。
数百円の高速料金を支払うだけで、数時間の渋滞ストレスから解放されるならば、十分に価値のある投資と言えるでしょう。
また、広域農道などの裏道は、地元車で混み合う可能性があるため、あえて少し遠回りの主要県道を選ぶのも一つの手です。
北関東自動車道の積極的な活用術
ニューイヤー駅伝のコースは、北関東自動車道(北関東道)と並行するように設定されている区間が多くあります。
そのため、前橋・高崎・伊勢崎・太田・桐生の各都市間を移動する場合、北関東道を利用することでコース上の規制を完全にパスできます。
例えば、高崎から太田へ向かう場合、下道を使えば数回の規制に巻き込まれる可能性がありますが、高速なら約30分で到着可能です。
各インターチェンジ周辺も規制の影響を受けにくい場所にあるため、乗り降りも比較的スムーズに行えるのが大きなメリットです。
南北移動には利根川沿いの道路を避ける
群馬県の中央を流れる利根川には多くの橋が架かっていますが、駅伝コースはこれらの橋を渡るルートを含んでいます。
特に「群馬大橋」や「五料橋」周辺はランナーが通過するため、橋そのものが通行止めになり、対岸へ渡れなくなる時間帯が発生します。
南北に移動したい場合は、コースになっていない「坂東大橋」や、さらに北側の「上武道路(国道17号バイパス)」の橋を利用しましょう。
川を渡るポイントを間違えると、橋の手前で長時間待機させられることになるため、渡河ポイントの選定は極めて重要です。
「上武道路」を使った広域迂回ルート
前橋や高崎の市街地を避けて移動したい場合、高規格道路である「上武道路(国道17号バイパス)」が非常に有効です。
この道路は駅伝コースの外側を大きく回るように走っており、信号も少なく快適に走行することができます。
特に埼玉県方面から群馬県北部(渋川・沼田方面)へ向かうスキー客などは、旧17号や高崎市内を通らず、迷わず上武道路を選んでください。
駅伝の影響をほぼ受けずに、スムーズに県内を縦断することが可能な最強の迂回ルートと言えます。
観戦者向け:駐車場とアクセスに関する注意点
沿道で選手に声援を送りたいと考えている方にとって、車をどこに停めるかは切実な問題です。
ニューイヤー駅伝では、基本的に観戦者専用の駐車場は用意されていないことが多く、路上駐車は厳しく取り締まられます。
「少しだけなら大丈夫だろう」という油断が、選手や大会運営車両の妨げになり、最悪の場合はレースの中断を招く恐れもあります。
ここでは、観戦者が守るべき駐車のマナーと、公共交通機関を利用した賢いアクセス方法について解説します。
安全かつ快適に観戦を楽しむために、事前にしっかりとした計画を立てておきましょう。
沿道のコンビニ・商業施設への駐車禁止
コース沿いにあるコンビニエンスストアやスーパーの駐車場に、観戦目的で長時間駐車することは絶対に行ってはいけません。
お店を利用する一般のお客さんの迷惑になるだけでなく、営業妨害として警察に通報されるケースも過去に発生しています。
多くのお店では、駅伝当日に警備員を配置し、観戦目的の駐車を監視する体制をとっています。
どうしても車で現地に向かう場合は、コースから離れた有料コインパーキングを利用し、そこから徒歩で移動することを強く推奨します。
公共交通機関と徒歩での移動計画
最も確実で迷惑をかけない観戦方法は、電車やバスなどの公共交通機関を利用することです。
高崎駅や前橋駅、太田駅などの主要駅周辺はコースからも比較的近く、徒歩数分で観戦ポイントに到着できる場所が多数あります。
ただし、バスに関しては交通規制の影響で運休やルート変更、大幅な遅延が発生することを考慮しなければなりません。
鉄道は交通規制の影響を受けないため、移動時間の計算が立ちやすく、観戦ポイント間の移動(先回り)にも利用できる最強の手段です。
中継所付近の立ち入り規制エリア
各区間の中継所(たすき渡しを行う場所)は、最も盛り上がるポイントですが、同時に最も規制が厳しいエリアでもあります。
中継所周辺は関係者以外立ち入り禁止の区域が広く設定されており、一般の観戦者が近づけない場所も少なくありません。
無理に中継所に近づこうとすると、誘導員の指示に従うよう警告を受けたり、人の多さで身動きが取れなくなったりします。
中継所の様子はテレビやスマホの配信で確認し、現地ではコース沿道の広い場所で選手を迎えるのが、最も迫力を楽しめる観戦スタイルです。
2026年大会の最新情報を入手する方法
交通規制の状況やレースの展開は、当日の天候やアクシデントによって刻一刻と変化します。
事前に調べた情報だけでなく、当日のリアルタイムな情報を入手することが、渋滞回避とスムーズな観戦の鍵を握ります。
群馬県警や大会運営本部は、SNSやラジオを通じて詳細な規制情報を発信しています。
ここでは、当日必ずチェックしておきたい情報源と、緊急時の対応についてまとめました。
スマホを活用して常に最新の状況を把握し、柔軟に行動を変えられるよう準備しておきましょう。
群馬県警・公式X(旧Twitter)の活用
最も信頼性が高く、即時性のある情報は、群馬県警察の公式Xアカウントや大会公式アカウントから発信されます。
「〇〇交差点で規制開始」「〇〇区間は解除されました」といった具体的な情報がリアルタイムで更新されるため、フォロー必須です。
ハッシュタグ「#ニューイヤー駅伝交通規制」などで検索すると、現地にいる他のドライバーや観戦者の投稿も見つかるかもしれません。
ただし、公式以外の情報は誤っている可能性もあるため、必ず複数の情報源と照らし合わせて判断するようにしましょう。
FM GUNMA(86.3MHz)の交通情報
運転中にスマホを見ることができないドライバーにとって、地元のラジオ局「FM GUNMA」は最強の味方です。
ニューイヤー駅伝の実況中継とともに、詳細な交通規制情報や渋滞情報を随時放送してくれます。
特に迂回路の混雑状況など、地元局ならではの細やかな情報は、ナビアプリだけでは得られない貴重な判断材料となります。
群馬県内に入ったらカーラジオを86.3MHzに合わせ、常に最新の交通状況を耳から取り入れるようにしてください。
TBSテレビ放送とTVerでの位置確認
テレビ中継(TBS系列)やTVerでのライブ配信を見ることで、先頭ランナーが現在どこを走っているかを視覚的に把握できます。
「テレビ中継車が映っている場所=現在規制中の場所」と判断できるため、自分の現在地との距離感を掴むのに非常に有効です。
また、データ放送では各中継所の通過予定時刻などが表示されることもあるため、これらを活用して移動のタイミングを計りましょう。
ランナーが通り過ぎた直後は規制解除の合図ですが、直後の道路は一斉に動き出した車で混雑するため、焦らず一呼吸置いてから動き出すのがコツです。
まとめ:ニューイヤー駅伝2026を快適に過ごすために
2026年のニューイヤー駅伝における交通規制は、群馬県全域に影響を及ぼす一大イベントです。
主要国道である17号、50号、354号の規制時間を把握し、北関東自動車道や上武道路を賢く利用することが、渋滞回避の絶対条件となります。
最後に、この記事の要点を振り返り、当日に向けて今すぐ準備できることを整理しましょう。
- 規制は選手通過の約30分前から開始され、解除後も混雑が続く。
- 南北移動は「上武道路」、東西移動は「北関東道」への迂回が最善。
- 観戦目的の商業施設への駐車は厳禁。駅周辺の駐車場を利用する。
- 当日は公式XやFM GUNMAでリアルタイム情報を常にチェックする。
事前の準備さえ整っていれば、交通規制によるストレスを最小限に抑え、素晴らしい一年のスタートを切ることができます。
ドライバーの方も観戦者の方も、ルールとマナーを守って、安全で快適な元旦をお過ごしください。


