2026年の元日、群馬県庁をスタート・フィニッシュ地点として開催される「ニューイヤー駅伝(全日本実業団対抗駅伝競走大会)」の足音が聞こえてきました。
各地区の予選を勝ち抜いた強豪チームが、日本一の座をかけて熱いタスキリレーを繰り広げるこの大会は、新年の幕開けにふさわしいビッグイベントです。
駅伝ファンにとって最も気になるのが「どの選手がどの区間を走るのか」という区間エントリー情報ではないでしょうか。
- 正式な区間エントリーはいつ発表されるの?
- エース区間の4区には誰が配置される?
- 優勝候補チームのオーダー予想を知りたい!
本記事では、ニューイヤー駅伝2026の区間エントリーに関する最新情報と、予選会の結果に基づいた戦力分析を詳しく解説していきます。
各チームの戦略や注目選手を知ることで、元日のテレビ観戦が何倍も楽しくなるはずです。ぜひ最後までご覧いただき、優勝チーム予想の参考にしてください。
ニューイヤー駅伝2026のエントリー発表と大会概要
まずは、ニューイヤー駅伝2026の区間エントリーがいつ発表されるのか、そして大会の基本ルールについてしっかりと確認しておきましょう。
区間エントリーの発表スケジュール
例年の傾向から、ニューイヤー駅伝の区間エントリー(オーダー)は、大会直前の12月30日に発表されることが通例となっています。
各チームは12月中旬までにチームエントリー(登録選手一覧)を提出しますが、実際に「誰が何区を走るか」という具体的な配置は、ギリギリまで駆け引きが行われます。
公式発表は日本実業団陸上競技連合の公式サイトや、TBSの大会特設ページなどで確認することが可能です。
メンバー変更のルールと戦略

12月30日に発表された区間エントリーが、そのまま最終決定となるわけではありません。
ニューイヤー駅伝には「当日変更」というルールが存在し、レース当日の朝にメンバーの入れ替えが可能となっているのです。
具体的には、補欠登録されている選手を正選手の代わりに投入したり、区間配置を微調整したりすることができます。
このルールを巧みに利用し、ライバルチームの動向を見ながらエースを温存したり、調子の良い選手を抜擢したりする高度な情報戦が繰り広げられます。
予選会の結果が示す勢力図
2026年大会の出場権をかけた各地区予選(東日本、中部、北陸、関西、中国、九州)の結果は、本戦の順位を占う上で非常に重要なデータとなります。
特に激戦区である東日本実業団駅伝の上位チームや、スピードランナーが揃う九州実業団駅伝の覇者は、本戦でも優勝争いに絡んでくる可能性が高いです。
予選会で圧倒的な強さを見せたチームがそのままの勢いで本戦に臨むのか、あるいは予選では隠していた戦力を本戦で投入してくるのかに注目が集まります。
テレビ放送とネット配信情報
ニューイヤー駅伝2026は、例年通りTBS系列で全国生中継される予定です。
放送時間は朝8時30分頃から午後2時30分頃までの長丁場となりますが、CM中や移動車からの映像など、テレビならではの詳細な情報を得ることができます。
また、近年ではTVerなどの動画配信サービスでのライブ配信も行われており、外出先やスマートフォンからでもレースの模様をリアルタイムでチェックできるようになりました。
群馬特有の「空っ風」とコース特性
ニューイヤー駅伝の舞台となる群馬県は、冬場に「上州名物・空っ風」と呼ばれる強い北風が吹くことで有名です。
この強風がレース展開に大きな影響を与え、特に田んぼの中を走る区間などでは、風向きによってタイムが大幅に変動します。
追い風であれば驚異的な区間記録が生まれることもありますが、向かい風の場合は体力を消耗し、順位を大きく落とす危険性も孕んでいます。
各チームの監督は、当日の風予報を見ながら、風に強いパワータイプの選手を配置するなどの対策を講じる必要があります。
勝負を分ける主要区間の特徴と傾向
ニューイヤー駅伝は全7区間、全長100kmで争われますが、それぞれの区間に明確な特徴と役割分担があります。
最長距離のエース区間「4区」
「花の4区」と呼ばれるこの区間は、22.4kmという最長距離を走るため、各チームの絶対的エースが投入されます。
マラソン日本代表クラスの選手や、外国人選手に引けを取らないスピードとスタミナを兼ね備えた日本人選手が集結し、ごぼう抜きが見られる最大の見せ場です。
ここで区間賞を獲得するような走りを見せれば、チームを一気に上位へと押し上げることができ、優勝への視界が開けます。
逆にこの区間で大ブレーキをしてしまうと、挽回が極めて困難になるため、各チームとも最も信頼できる選手を配置します。
スピード勝負の「インターナショナル区間」2区
2区は距離が8.3kmと最も短い区間ですが、外国人選手の登録が可能な唯一の区間「インターナショナル区間」として知られています。
ケニアやエチオピア出身の世界トップクラスのスピードランナーたちが、驚異的なペースで駆け抜ける姿は圧巻です。
日本人選手のみで構成するチームにとっては「耐える区間」となりますが、外国人選手を擁するチームにとっては、ここでどれだけ貯金を作れるかが勝負の鍵を握ります。
数十秒の差があっという間に広がるため、1区の出遅れを一気にリセットするようなドラマチックな展開も珍しくありません。
過酷な登り坂と向かい風の「5区」
4区のエースがつないだタスキを受ける5区は、「山登りの5区」とも呼ばれ、後半にかけて緩やかながらも長い登り坂が続くタフなコースです。
さらに、この区間は「空っ風」の向かい風をまともに受けることが多く、精神的にも肉体的にも非常に過酷な条件が揃っています。
ここで失速してしまうチームが多く、順位変動が激しい区間として知られているため、登りと風に強い粘り強い選手が求められます。
近年では、マラソン経験豊富なベテラン選手や、ロードに強い実力者が配置される傾向にあり、いぶし銀の走りに注目です。
優勝候補チームのオーダー予想と戦力分析
2026年大会の優勝争いは、前回大会の上位チームを中心に、新戦力を加えた強豪たちが激しくぶつかり合う展開が予想されます。
王者トヨタ自動車の盤石な布陣
連覇を狙うトヨタ自動車は、選手層の厚さが他チームを圧倒しており、どの区間に誰を配置しても区間賞争いができるほどの戦力を誇ります。
特にエース区間の4区には、世界大会の経験も豊富な日本代表クラスの選手を配置し、確実にリードを奪う戦略をとってくるでしょう。
また、若手選手の台頭も著しく、ベテランと若手が上手く融合した隙のないオーダーを組んでくることが予想されます。
彼らの強みは、誰かが不調でも他の選手がカバーできる「総合力」にあり、優勝候補の筆頭であることは間違いありません。
Hondaと旭化成の巻き返し
トヨタ自動車の対抗馬として挙げられるのが、Hondaと旭化成という実業団駅伝の伝統校です。
Hondaは、スピードのある選手を前半区間に配置し、先行逃げ切りの展開に持ち込むことを得意としています。
一方、最多優勝回数を誇る旭化成は、九州予選で見せたような粘り強い走りと、勝負所を逃さないレース巧者ぶりが健在です。
特に「宗兄弟」の時代から続く駅伝への情熱は凄まじく、王座奪還に向けて並々ならぬ闘志を燃やしてくるでしょう。
ダークホースの台頭と注目チーム
近年の駅伝界は戦力が拮抗してきており、GMOインターネットグループや富士通、三菱重工といったチームも虎視眈々と優勝を狙っています。
特にGMOインターネットグループは、積極的な選手補強と科学的なトレーニングで急速に力をつけており、台風の目になる可能性があります。
また、予選会でサプライズな走りを見せた地方の実業団チームが、本戦でも上位に食い込んでくる「下剋上」の展開も期待できます。
上位常連校だけでなく、こうした勢いのあるチームのオーダーにも注目しておくと、レース観戦がより面白くなるでしょう。
注目の選手とルーキーたちの動向
駅伝はチーム戦ですが、その結果を左右するのは個々の選手のパフォーマンスであり、特に勢いのある若手の走りは見逃せません。
箱根駅伝を沸かせた大型ルーキー
2025年の春に実業団入りした「黄金世代」のルーキーたちは、初めてのニューイヤー駅伝に挑むことになります。
箱根駅伝で区間新記録を樹立したり、優勝に貢献したりしたスター選手たちが、実業団の舞台でどのような走りを見せるのか注目です。
彼らの多くは即戦力として期待されており、主要区間である1区や3区、あるいは重要区間の4区に抜擢される可能性も十分にあります。
学生時代のライバルたちが、今度は会社の看板を背負って戦う姿は、多くの駅伝ファンにとって胸が熱くなるシーンとなるでしょう。
ベテラン選手の熟練の走り
若手の台頭が目立つ一方で、長年実業団駅伝を支えてきた30代のベテラン選手たちの存在感も忘れてはいけません。
スピードでは若手に譲る場面があっても、レース展開を読む力や、苦しい場面での粘り強さは、経験豊富なベテランならではの武器です。
特に後半の単独走となる区間や、風の強い区間では、彼らの安定感がチームの順位を守る大きな要因となります。
引退をかけたラストランとなる選手もいるかもしれませんので、その一挙手一投足に注目して応援したいところです。
移籍選手による戦力バランスの変化
近年、実業団チーム間での選手の移籍が活発化しており、これが各チームの戦力バランスに少なからぬ影響を与えています。
実績のある選手が新天地で心機一転し、かつての輝きを取り戻したり、新たな環境でさらに成長したりするケースが多く見られます。
移籍選手が古巣のチームと直接対決する区間配置になった場合、そこには特別な感情や意地がぶつかり合うドラマが生まれます。
エントリーリストを見る際は、選手の所属歴にも注目してみると、レースの背景にあるストーリーをより深く理解できるでしょう。
ニューイヤー駅伝2026を楽しむための観戦ガイド

最後に、ニューイヤー駅伝2026をより深く、より快適に楽しむための具体的な方法をいくつかご紹介します。
リアルタイム速報の活用術
テレビ放送だけでなく、スマートフォンのアプリや公式サイトの速報機能を活用することで、より詳細なレース状況を把握できます。
TBSの公式サイトでは、全チームの通過順位やラップタイムがリアルタイムで更新される「記録速報」が提供されています。
また、GPSトラッキングシステムを導入している場合、お気に入りのチームが現在どこを走っているのかを地図上で確認することも可能です。
テレビ画面には映らない中位・下位チームの激しい順位争いも、こうしたツールを使えば手に取るように分かります。
特に、繰り上げスタート(ホワイトタスキ)の時間が迫る中継所付近の攻防は、数字を見ているだけでも手に汗握る緊張感があります。
SNSでの情報収集と応援
X(旧Twitter)などのSNSでは、現地で観戦しているファンからのリアルタイムな情報や、各チームの公式アカウントからの裏話が発信されています。
ハッシュタグ「#ニューイヤー駅伝」や各チーム名を検索することで、テレビでは分からない現地の天候や選手の表情などを知ることができます。
また、選手自身がレース前後の心境を投稿していることもあり、彼らの想いに触れることで、応援にもより一層熱が入るはずです。
自分自身も感想や応援メッセージを投稿し、全国の駅伝ファンと感動を共有するのも、現代ならではの楽しみ方と言えるでしょう。
現地観戦のポイントと注意点
もし群馬県現地で観戦する場合は、事前に交通規制情報や中継所の位置、通過予想時刻をしっかりとリサーチしておくことが大切です。
スタート・フィニッシュ地点の群馬県庁は多くの観客で賑わいますが、大型ビジョンでのパブリックビューイングや、地元のグルメブースなども楽しめます。
コース沿道で応援する際は、選手があっという間に通過してしまうため、防寒対策を万全にしつつ、マナーを守って声援を送りましょう。
特に「空っ風」は体感温度を著しく下げるため、ダウンジャケットやカイロ、温かい飲み物などは必須アイテムとなります。
選手の息遣いや足音が聞こえる距離での観戦は、テレビとは比べ物にならないほどの迫力と感動を味わえる貴重な体験です。
まとめ:ニューイヤー駅伝2026の区間エントリーに注目!
ニューイヤー駅伝2026は、各チームの戦略が凝縮された区間エントリーを見ることから、すでに戦いは始まっていると言えます。
- エントリー発表は12月30日(当日変更あり)。
- エース区間4区と外国人区間2区が勝負の鍵。
- 王者トヨタ自動車とライバルたちの攻防に注目。
- ルーキーや移籍選手の配置も要チェック。
12月30日の正式発表を待ちつつ、予選会の結果や選手の調子を分析して、自分なりのオーダー予想を楽しんでみてはいかがでしょうか。
そして元日は、こたつで温まりながら、あるいは現地で熱い声援を送りながら、実業団ランナーたちの誇りをかけた激走を見届けましょう。
区間エントリー情報をしっかりと頭に入れておくことで、新年の幕開けを飾るこのビッグイベントが、皆様にとってより思い出深いものになることを願っています。


