2026年1月11日、新春の京都を舞台に開催された「皇后盃 第44回全国都道府県対抗女子駅伝」。
中学生から社会人までが襷をつなぐこの華やかな大会は、最後まで目が離せない激戦となりました。
「今年の区間賞は誰が取ったの?」「応援していたチームの順位は?」
そんな疑問を持つあなたのために、全区間の詳細な個人成績と、レースの勝敗を分けたポイントを徹底解説します。
この記事を読めば、単なる順位表だけでは見えてこない、選手たちの汗と涙のドラマを深く理解できるはずです。
まずは、今大会のハイライトとなるトップ3チームの結果をご覧ください。
| 順位 | 都道府県 | タイム | 備考 |
|---|---|---|---|
| 優勝 | 大阪 | 2:18:19 | 3年ぶり5度目のV(後半の追い上げが勝因) |
| 2位 | 兵庫 | 2:18:28 | 2区田中希実が区間賞の快走 |
| 3位 | 長野 | 2:19:12 | 1区田畑陽菜がトップ、チーム最高順位 |
決定版!全国都道府県対抗女子駅伝2026全9区間個人成績一覧とレース総括
第44回大会は、各世代のトップランナーが集結し、非常にレベルの高いレースが展開されました。
ここでは、最も注目が集まる「区間賞獲得者」の一覧と、レース全体の流れを決定づけたポイントを総括します。
【速報】全9区間・区間賞獲得選手リスト
まずは、各区間で最も速いタイムを叩き出した「区間賞」の選手たちを紹介します。
今年は高校生の活躍が目立ち、将来の日本の陸上界を背負う若き才能が京都の都大路を駆け抜けました。
| 区間 | 距離 | 氏名 | 所属(都道府県) | 記録 |
|---|---|---|---|---|
| 1区 | 6km | 田畑 陽菜 | 長野東高(長野) | 19:28 |
| 2区 | 4km | 田中 希実 | New Balance(兵庫) | 12:14 |
| 3区 | 3km | 太田 葵 | 竜北中(愛知) | 09:20 |
| 4区 | 4km | 芦田 和佳 | 立命館宇治高(京都) | 12:43 |
| 5区 | 4.1km | 村井 和果 | 大阪薫英女学院高(大阪) | 13:11 |
| 6区 | 4.08km | 田谷 玲 | 大阪薫英女学院高(大阪) | 12:54 |
| 7区 | 4km | 河村 璃央 | 大阪薫英女学院高(大阪) | 12:25 |
| 8区 | 3km | 金田 陽愛 | 岡崎中(静岡) | 10:10 |
| 9区 | 10km | 樺沢 和佳奈 | 三井住友海上(群馬) | 31:57 |
大阪チーム「3年ぶり5度目」の勝因分析
見事に優勝を果たした大阪チームの勝因は、中盤から終盤にかけての圧倒的な選手層の厚さにありました。
特に5区から7区を担当した「大阪薫英女学院高校」のトリオが全員区間賞を獲得するという驚異的な走りを見せました。
序盤こそ上位をうかがう位置でのスタートでしたが、彼女たちが中盤でトップ争いに食い込み、流れを一気に引き寄せました。
高校生たちが作った勢いを、アンカーの逸見亜優選手(豊田自動織機)が冷静な走りで守り切り、兵庫の猛追を振り切ってゴールテープを切りました。
長野の躍進と兵庫の意地
3位に入った長野チームの健闘も今大会の大きなトピックです。
1区の田畑陽菜選手(長野東高)が区間賞の走りでトップに立つと、その後も上位をキープし続け、長野県勢として過去最高順位を更新する3位入賞を果たしました。
一方、2位の兵庫は、パリオリンピック代表の田中希実選手を2区に配置する超攻撃的なオーダーで臨みました。
田中選手は期待通り、14人を抜く圧巻の走りで順位を押し上げましたが、あと一歩、大阪の総合力には及びませんでした。
高校生ランナーのレベルアップが顕著に
今大会の特徴として、高校生区間での記録の良さが挙げられます。
1区の田畑選手をはじめ、4区の芦田選手(京都)、そして大阪の高校生トリオなど、実業団選手にも引けを取らないスピードとスタミナを見せつけました。
これは、近年の高校駅伝の高速化がそのまま都道府県対抗駅伝にも反映されていることを示しており、日本の女子長距離界の底上げを感じさせる結果となりました。
彼女たちが大学や実業団に進んだ後の活躍が今から非常に楽しみです。
天候とコンディションの影響
レース当日の京都市内は、冬の都大路らしい冷え込みがありましたが、風の影響は比較的穏やかなコンディションでした。
しかし、9区の後半では向かい風を受ける場面もあり、単独走となった選手には精神的なタフさが求められる展開となりました。
そのような状況下でも、9区で区間賞を獲得した群馬の樺沢和佳奈選手は、31分台という好タイムをマーク。
ベテランらしいペース配分と力強い走りで、実業団選手の貫禄を見せつけました。
【序盤戦】1区〜3区詳細|スター選手と新星が火花を散らす
レースの流れを作る重要な序盤戦。
各チームのエース級が投入される1区、スピードランナーが集う2区、そして未来のスター候補である中学生が走る3区は、瞬き厳禁の展開となりました。
1区(6km):長野・田畑陽菜が高校生区間賞の快走
各チームのエースや実力者が揃う「花の1区」。
ここで主導権を握ったのは、昨年末の全国高校駅伝でも活躍した長野の田畑陽菜選手(長野東高)でした。
スタート直後から集団前方でレースを進め、ラスト1kmでのスパート合戦を見事に制して19分28秒で区間賞を獲得。
高校生が1区で区間賞を取ることは、実業団選手もいる中では快挙であり、長野チームに大きな勢いをもたらしました。
一方、注目された群馬の不破聖衣来選手は、怪我からの復帰途上ということもあり、トップと41秒差の区間23位と苦しいスタートに。
それでも懸命に襷をつなぐ姿には、沿道から大きな声援が送られました。
2区(4km):田中希実が魅せた「14人抜き」の異次元ラン
4kmというスピード区間の2区で、最も輝きを放ったのはやはり兵庫の田中希実選手(New Balance)でした。
16位で襷を受け取ると、まるで短距離走のようなスピードで前を行く選手たちを次々とごぼう抜きにしました。
最終的に14人を抜き去り、チームを2位まで押し上げる12分14秒の区間賞を獲得。
その圧倒的なストライドと鬼気迫る表情は、世界を知るトップアスリートの凄みを感じさせ、観客を魅了しました。
3区(3km):中学生区間で愛知・太田葵が躍動
将来有望な中学生たちが走る3区。
ここで区間賞を獲得したのは、愛知の太田葵選手(竜北中)でした。
3kmを9分20秒という素晴らしいタイムで駆け抜け、混戦模様の中位グループからチームを浮上させる原動力となりました。
中学生区間は距離が短い分、最初から全力で突っ込む積極性が求められますが、太田選手はそのセオリー通りの見事な走りを見せました。
【中盤戦】4区〜7区詳細|大阪の高校生トリオが猛威を振るう
レースが大きく動いたのは、中盤の4区から7区にかけてでした。
ここで圧倒的な強さを見せたのが大阪チーム。高校生たちが次々と区間賞を奪取し、優勝への道筋を確固たるものにしました。
4区(4km):地元京都の意地、芦田和佳が区間賞
4区では、地元・京都の芦田和佳選手(立命館宇治高)が意地の走りを見せました。
前回大会でも好走した実力者は、慣れ親しんだ京都のコースを12分43秒で駆け抜け区間賞を獲得。
京都チームは序盤でやや出遅れていましたが、芦田選手の快走によって入賞圏内を確実にし、名門の底力を証明しました。
彼女の安定感あるフォームは、高校生離れしており、大学進学後の活躍も約束されたような強さがありました。
5区・6区:大阪薫英女学院コンビが連続区間賞
5区(4.1075km)と6区(4.0875km)は、大阪チームの独壇場となりました。
まず5区の村井和果選手(薫英女学院高)が13分11秒で区間賞を獲得し、トップとの差を詰めると、続く6区の田谷玲選手(同校)も12分54秒で連続区間賞。
普段から同じチームで練習を積んでいる強みを活かし、駅伝を知り尽くしたレース運びで他チームを圧倒しました。
この2区間で大阪は完全に優勝争いの主役に躍り出ることになります。
7区(4km):河村璃央がトップ奪取の決定打
そして7区、大阪の河村璃央選手(薫英女学院高)が決定的な仕事をしました。
12分25秒という区間賞タイムで、ついに先頭を走っていたチームを捉え、トップに立ちました。
河村選手の走りは、後半になってもペースが落ちない粘り強さが特徴。
ライバル兵庫との差を広げる重要な局面で、プレッシャーを跳ね除ける最高のパフォーマンスを発揮し、アンカーへの「貯金」を作ることに成功しました。
【終盤戦】8区〜9区詳細|アンカー勝負を制した大阪の底力
襷はいよいよアンカーへと渡ります。
中学生区間の8区を経て、最長10kmの9区へ。優勝の行方は、最後の最後まで分からないデッドヒートとなりました。
8区(3km):静岡・金田陽愛がスピードを見せる
再び中学生区間となる8区。
ここでは静岡の金田陽愛選手(岡崎中)が10分10秒で区間賞を獲得しました。
静岡チームは全体として粘り強いレースを展開し、金田選手の好走もあって8位入賞を果たしました。
トップ争いが激化する中、後続の順位変動も激しく、一つでも順位を上げようとする中学生たちの必死なスパートが印象的でした。
9区(10km):群馬・樺沢和佳奈が意地の区間賞、大阪が逃げ切りV
最終9区は10kmの長丁場。
トップで襷を受けた大阪の逸見亜優選手(豊田自動織機)に対し、兵庫のアンカーが猛追を見せます。
一時は兵庫が先頭に立つ場面もありましたが、逸見選手は冷静でした。
残り数キロで再びギアを上げ、兵庫を突き放して歓喜のゴールテープを切りました。
また、区間賞争いでは、群馬の樺沢和佳奈選手(三井住友海上)が31分57秒の好タイムをマーク。
チーム順位を6位まで押し上げる力走で、エースとしての責任を果たしました。
まとめ|2026年大会は「若さと総合力」が光った名勝負
2026年の全国都道府県対抗女子駅伝は、大阪チームの3年ぶり5度目の優勝で幕を閉じました。
勝敗を分けたのは、中盤の高校生区間で見せた大阪の爆発力と、チーム全員がミスなく襷をつないだ総合力の高さでした。
また、長野の躍進や田中希実選手の異次元の走りなど、記憶に残るシーンも数多く生まれました。
今大会で活躍した中高生ランナーたちは、今後インターハイや大学駅伝、そして世界へと羽ばたいていくことでしょう。
あなたの推し選手は見つかりましたか?
来年の大会では、さらに成長した彼女たちの姿が見られることを楽しみに待ちましょう。

